ファイルNo.3 にげるは1度きりだが役に立つ
プロローグ
ワトソン:クロバットVをベンチに出して、手札を6枚になるようにして……ダメだ、引けなかった〜。番を終わるよ。
ホームズ:それじゃあポケモンチェックでダメカンを12個のせて……君のゲンガーVMAXがきぜつするから、サイドを取り切って私の勝ちだね、ワトソン君。
ワトソン:シャーロック〜、ガラルヤドキングVMAXのダイゲキドクは強すぎるよ〜。どくのダメージが120になるなんて、防ぎようがないじゃないか。
ホームズ:そうかな?わが友よ。君のゲンガーにはエネルギーがついていたのだから、私はにげられてしまうのではないかとひやひやしていたよ。
ワトソン:え!?どく状態の時ってにげられるの?
ホームズ:え!?知らなかったのかい。
ワトソン:僕はてっきり特殊状態のときはにげられないと思っていたよ。
ホームズ:ワトソン君。一度しっかり確認が必要なようだね。みんな付き合ってくれるかな?
Mr.ホームズからの挑戦状
【挑戦状】
にげるを使える特殊状態は次のうちどれかな?(複数回答)
A. どく B. やけど C. ねむり D. マヒ E. こんらん
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挑戦状の答え
【答え】
A. どく B. やけど E. こんらん
ホームズ:今回は簡単すぎたかな。カードを横にする特殊状態の時だけにげるは使えないと憶えるといいよ。大きな大会でも「こんらんはにげられますか?」と質問が出ることがあるから気をつけよう。
ワトソン:なんだ!にげられたのか〜。僕は特殊状態になったらにげられないと勘違いしていたから、必死でなんでもなおしを引こうとしていたよ。
ホームズ:ゲンガーVMAXを倒されたら君は負けの盤面だったから、エネルギーを払ってにげる選択ができたのだけど、ルールを勉強不足だったね。では今日は、ワトソン君のようにルールを知らずに損をしないために、『にげる』と『ベンチに戻る』について見て行こう。
『にげる』と『ベンチに戻る』
ホームズ:『にげる』は、『手札からエネルギーをつける』、『サポートを使う』、『スタジアムを出す』と並んでプレイヤーが1度の番に1度しかできない戦術の1つだ。カードの右下に書かれているエネルギーと同じ数のエネルギーを逃がしたいポケモンからトラッシュして、『にげる』を宣言するんだ。
ワトソン:ゲンガーVMAXなら3個だね。少し重たいな。
ホームズ:『にげる』はそれだけ強力なんだよ、わが友よ。『にげる』と自然にバトル場にいたポケモンは『ベンチに戻る』訳だが、これが何といっても強い。
ワトソン:そうなのかい?『ベンチに戻る』といっても特殊状態が治るだけではないのかい?
ホームズ:もちろんそれも大きいのだけれど、他にもあるんだ。大きいものに、効果を受けたポケモンに一定のあいだ続く効果を与える『持続する効果』をなくす、というものがあるんだ。
ワトソン:『持続する効果』? シャーロック、なんだいそれは?
ホームズ:たとえば「次の自分の番、このポケモンはワザが使えない。」というテキスト。これは『持続する効果』なんだ。従って『ベンチに戻る』をしたポケモンは、何らかの効果によって再びバトル場に出れば再度ワザが使えるようになるんだよ。このテキストを持つポケモンはメジャーなポケモンだけでもザシアンV、ゲノセクトV、ゲンガーVMAX、ルギアとたくさんいるんだ。
ワトソン:ちょ、ちょっと待ってくれシャーロック。情報の洪水で目がチカチカしてきたよ。
ホームズ:簡単にまとめると、君のゲンガーVMAXは1度『ベンチに戻る』ことが出来れば連続でキョダイマルノミが使えるということだよ。まずはその理解で構わない。
ワトソン:そ、そうか。わかったよ。
ホームズ:他にも数は少ないけど、特殊な効果から身を守る手段としても『ベンチに戻る』は役に立つ。例えばラルヤドキングVのはめつのひとことを受けてしまった場合も、にげることで効果を不発にすることが出来る。
ワトソン:なるほど。きぜつを回避することが出来るんだね。でもマヒでにげられなかったときにはどうするんだい?
ホームズ:そういう時にはポケモンいれかえやあなぬけのヒモを使うといいよ。特殊状態を回復できるし、不利な状態も解決できる。
ホームズ:もしもにげるエネルギーがゼロのポケモンをバトル場に出せば、そのままそのポケモンを逃がして、元のポケモンを出せば態勢を立て直して反撃できるぞ。
ワトソン:なるほど!よし、シャーロック!もう一度勝負だ!今度は負けないぞ!
ホームズ:やれやれ、それでは諸君、また会おう!