ファイルNo.12 シンクロハンド
プロローグ
ワトソン:これとこれを使って……う〜ん。
ホームズ:はっはっは、悩んでいるね。わが友。
ワトソン:シャーロックこれは何の嫌がらせだい?
ホームズ:うん?
ワトソン:君が突然このアヤシシデッキで戦おうなんて言い出したんだろう。
ホームズ:そうだとも、これは私が言い出したことだ。
ワトソン:それで、これにどんな意味があるというんだい。
ホームズ:意味は大いにある。そして知らず知らずのうちに君は特訓をしているのだよ。手札を効率よく使う特訓を。
ワトソン:へ?
Mr.ホームズからの挑戦状
【Mr.ホームズからの挑戦状】
クイックボールを使うとポケモンを持ってきた場合1枚、持ってこなかった場合2枚手札を減らせる。
では手札が、クイックボール、ハイパーボール、しんかのおこう、トレッキングシューズの4枚だった場合、1枚だけカードをプレイしたあとの手札の枚数の幅はいくつ。A. 0枚から1枚
B. 1枚から2枚
C. 1枚から3枚
D. 1枚から4枚
E. 2枚から4枚
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ホームズ:今回は答えの前に解説と行こうか。
ワトソン:どうしてだい、シャーロック。
ホームズ:紳士はもったいぶるものだよ、ワトソン君。
ホームズ:さて、ワトソン君に渡したアヤシシデッキは手札の枚数が重要になるものだった。アヤシシのテキストには「自分の手札と相手の手札が同じ枚数なら、80ダメージ追加。」というものがある。同様のテキストはココロモリ、オトスパス、オンバーンVなど定期的に登場している。
ワトソン:そうなんだよ、このテキストのおかげで、毎ターン変わる相手の手札の枚数に左右されながら戦わなくちゃいけなくて……
ホームズ:そう!ポイントはそこだ!ワトソン君、君は普段君の手札を充分に活かして戦えているだろうか?
ワトソン:え、そのつもりだけれど……
ホームズ:カードが上手な人は手札を活かして戦い切る。つまり、手札の中で使いたいカードがはっきりしている人なんだ。なんとなく博士の研究で手札をすべて流してしまうのと、もう使いたいカードがなくなって博士の研究を使うのでは大きく違う。
ワトソン:なんとなく言いたいことは解るんだけど、もっとこう噛み砕いてくれないかい。
ホームズ:本来手札に来るカードはデッキを組み時にはすべて必要だと思ったカードなのだから、手札に来た時点で使わないなんてことは起こらない。優先順位があるにしても極端に言えば手札は毎ターン次のターンのドローサポートを残して0枚になるものなんだ。
ワトソン:(わぁ、極端……)
ホームズ:もちろん、そこまでゲームは単純ではないから、手札に余りが出たり、必要なカードをコストにすることがある。毎ターン変わる相手の手札に合わせるというのは、毎ターン変わる、切ることができない手札があるということなんだ。つまりこれは手札に優先順位をつける練習ということにもなる(もちろん、アヤシシは普通に使っても強い)。
ワトソン:……手札に優先順位をつける!
ホームズ:その顔ではこの発想自体が新鮮だったようだね。みんなもこの考え方は少しずつ頭に置くと成長につながると思うぞ。今の自分の状況に最も必要なカードを使って、そうでないカードをコストに切っていくんだ。
ホームズ:クイズの答えはそれぞれのカードが切る必要のあるコストを把握すれば導き出せるぞ。クイックボールは問題文にもある通り1枚から2枚。必ずコストが発生するカードだ。ハイパーボールはこの中では最も要求されるコストが大きくポケモンを持ってくれば2枚、持ってこなければ3枚手札を減らすことになる。しんかのおこうは普通に使えば損をすることはなく0枚から1枚の損でポケモンを手札に加えられる可能性を持っている。トレッキングシューズは確実に手札を減らさない優秀なカードだ。手札の質をよくするカードの典型だといえる。つまりハイパーボールを使ってポケモンを持ってこなかった場合とトレッキングシューズを使った場合の幅、手札1枚から4枚が正解だ(別解:しんかのおこうでポケモンを持ってきた場合も手札が4枚になるのでこの考え方でもOKだ)。
挑戦状の答え
【挑戦状の答え】
D. 1枚から4枚
まとめ
ワトソン:手札に優先順位をつけて、この番は3枚残して戦わなきゃいけないから、ハイパーボールは使えないっと。ハイパーボールの優先順位が下がったから、クイックボールで捨てちゃおう。
ホームズ:さて、ワトソン君は飲み込み始めたようだぞ。今回の内容は少し難しく感じる人もいたと思う。折に触れて形を変えて触れて行けたらと思っているよ。では、諸君また来週だ。