ファイルNo.22 イラストに潜む魅力
イラストが違うということ
ホームズ:ワトソン君、クイズだ。ボスの指令、ボスの指令、ボスの指令、ボスの指令の4枚の違いはなんだと思う?
ワトソン:え……全部ボスの指令だよね……。ボスの指令のカードはどのイラストでも同名カードとして扱うから……えーと、デッキにはどのボスの指令でも合わせて4枚までしか入れられないから……えーと、本当に何が違うんだろうシャーロック。
ホームズ:その通りだね。基本的に性能には全く差がないカードたちだ。どのカードもボスの指令として扱うから、どれかがスタンダートレギュレーションに残っていればどのカードも使うことができる。つまりカードとしての違いはイラストのみということになる。
ワトソン:イラストのみ?
ホームズ:そう、これらのカードはイラストが違う。それが最大の強みだ。イラストが違うということは、見分けがつくということだよ。
ワトソン:確かにイラストが違えば、カード1枚1枚を見分けられるようになるけど、それで何か得があるのかな。
ホームズ:では、見分けがつかなかった場合を考えてみよう。普通のポケモンカードは4枚同じカードをデッキに入れた場合、それぞれのカードは見分けがつかなくなる。従って、ゲームのはじめにサイド落ちを確認したりするときに、カードの枚数まで確認するのは難しくなる。
ワトソン:確かに、ピン刺しのカードは確認しやすいけど、何枚かデッキに入っているカードは確認しづらいなぁ。
ホームズ:何枚かデッキに入っているカードでも重要なカードはあるからね。サイド落ちを確認する時に、ボスの指令は3枚なのか、4枚なのかを見ておきたいね。ボスの指令が3枚なのか、4枚なのかによってゲームの組み立ても変わってくるからね。枚数を数えておくことは重要になってくる。
ワトソン:確かにね。でもそれとイラスト違いのカードにどんな関係があるの?
ホームズ:君はカードがあるかないかを確かめる時に、カードの名前をわざわざ読むかな?
ワトソン:まさか。絵柄をちらりと見ておしまいだよ。
ホームズ:その通りだ。まだ気づかないかね、わが友よ。つまり絵柄が違うということは、その一瞬のサイド落ちの確認の間に、そのカードが何枚デッキに残っているか確認しやすくなるということなのだよ。
ワトソン:なるほど。確かに同じ絵柄のカードが何枚あるかを数えるよりも、絵柄違いの同名カードを1枚1枚数えて行った方がより多くのカードをより沢山数えられる気がするね。
ホームズ:そして、賢明なる諸君はもう気付いたかな。私がこのタイミングでこの話題を話した訳が……
ワトソン:そうか、サカキ、フラダリ、アカギ、ゲーチス4人のボスがカード化されたタイミングは、アンコモンカードで4枚のボスの指令全ての絵柄を別々にすることができるからだね。
ホームズ:おいしいところを取っていくなぁ。では、再びクイズだ。
Mr.ホームズからの挑戦状
次の内仲間外れのカードはどれかな?
A.博士の研究
B.ともだちてちょう
C.おじょうさま
D.ポケギア3.0
挑戦状の答え
C.おじょうさま
ホームズ:この4種のカードの内おじょうさまのみが仲間外れだ。
ワトソン:どうしてだい、シャーロック。
ホームズ:UR、HR、SRなどの高レアリティのカードを除くと、博士の研究はフトゥー博士、オーリム博士、ナナカマド博士、ウィロー博士、アララギ博士、マグノリア博士の6種の絵柄がスタンダードレギュレーションで使用できる。
ホームズ:おなじくともだちてちょうはロゴ入りなどの差分と特殊なレアを除けば、スカーレットex収録、Vスタートデッキ収録など、ウルトラサン収録など、メガバトルデッキ60MリザードンEXなど収録の4種の絵柄がスタンダードレギュレーションで使用できる。
ホームズ:ポケギア3.0も特殊なレアを除けば、プレミアムトレーナーボックスexなど、プレミアムトレーナーボックス ソード&シールドなど収録、タッグオールスターズ収録、ナイトユニゾン収録、ソウルシルバーコレクション収録の5種の絵柄がスタンダードレギュレーションで使用できる。
ホームズ:一方おじょうさまは特殊なレアを除けば、ロストアビス収録と禁断の光収録の2種の絵柄しかスタンダードレギュレーションで使用できない(一応TRやSRを含めれば5種のカードが使えるがここでは除外した)。
ワトソン:つまり、おじょうさま以外のカードは、デッキに入れる4枚全ての絵柄を別々にすることができるんだね。
ホームズ:また良いところをとられた!?